ランサーズで名刺を格安で発注できる!提案を集める4つのポイント

フリーランスとしての「顔」、名刺をデザインしてもらおう

名刺は初対面の相手に対して自らの事業の方向性や強みを端的に示すことができる、フリーランスにとってのもう一つの顔と言ってもよい大切な道具です。名刺が威力を発揮するためには、渡す側の思いがきちんとデザインされていることが必要です。

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しかし、知り合いにデザイナーがいない場合、どのようにして名刺デザインを発注すれば良いのか、そしてデザインを発注したらどれだけの価格がかかるのかが分からないため依頼できない方が多いことでしょう。

今回はクラウドソーシングサイト・ランサーズを活用して自分好みのデザインの名刺を格安で作成することができました。
10日間で33もの提案を受け、その中から選出したデザイナーさんとつくり上げました。その中で考えた発注のために必要なポイントをお伝えしたいと思います。

公式の謳い文句よりも多く集まりました(笑)

公式の謳い文句よりも多く集まりました(笑)

※今回の発注の詳細ついては「地方で暮らすフリーランス・ライター「もちのや・山下健太郎」の名刺デザイン 」で公開されていますので、ぜひご覧ください。

発注側としての登録をしよう

今回発注するにあたり、クラウドソーシングサイトは「ランサーズ」を利用しました。2014年8月時点で登録者が36万人以上という、大手クラウドソーシングサイトです。

2011年、まだ私が会社員だった頃に副業としてライティングを受注してみようと思い立ち、何かの縁でリンクを踏んだランサーズでアカウントの登録だけはしていたという事で利用したのですが、改めてプロフィールページを開いてみると全く記載のないやる気のない状態でした。
この点でもはじめての発注を「名刺」にしたのは今後のためにも良かったと思います。

名刺のデザインをしてもらうというプロセスの中で、私自身のプロフィールを提案者側に明確に伝え適切な形状のものにまとめてもらうことが必要になります。つまり、はじめの時点で自分自身を定義づけるキャッチフレーズや実際に活動している内容を簡潔に説明する必要があるため必然的にプロフィールを練り上げることになります。

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ランサーズのプロフィールページ

現状での働き方を改めて考えたら、「地方で暮らし工作するライター」というフレーズが出てきて個人的にとても気に入りました。
受注を受ける側に比べれば、発注側に立っていかに応募を増やすかという観点に立ってこれらの作業を進めることは精神的にゆとりがあり、自分自身を見つめなおしてキャッチフレーズを出すことができたのではないかと思っています。

また、安心して交渉を行うためにはクラウドソーシングサイト運営側による認証を受ける事も必須です。
システムを利用する以上、報酬の支払いについてはトラブルは少ないかとは思いますが、規約違反となる他の連絡手段を使った直接取引など、トラブルの元になりそうな事を行いそうかということは認証によってある程度抑えられているのではないかと感じます。

ランサーズでは

  1. 本人確認書類認証
  2. 機密保持認証
  3. ランサーズチェック(作業環境や機密保持に関する簡易なチェック)
  4. 電話確認認証

の4点で本人確認を行っており、私は電話確認認証以外の3点で取り急ぎ認証を受けました。

実際に発注してみましょう!

さて、プロフィールをまとめ運営側からの認証を受けた所で、実際に発注を進めてみましょう。特に意識するべきポイントを4つ取り上げました。

1.仕事のカテゴリと選考方式を正しく選びましょう

まずトップページから仕事を依頼するページへ進みます。
「仕事を依頼しましょう」というページが現れますので、そこでまずはじめのステップとして仕事のカテゴリを選びます。名刺デザインであれば「デザイン制作」→「印刷物・DTP・その他」→「名刺作成」の順にカテゴリを選択していきます。

続いて、今回の発注を「コンペ」で行うか、「プロジェクト」として行うかという選択をします。今回は一つの提案を受けるための競争となるので「コンペ」がよいでしょう。

仕事のカテゴリと選考方式を指定

仕事のカテゴリと選考方式を指定

 2.依頼内容は具体的な言葉にしましょう

次は名刺の内容・デザイン・出来形のデータについてこちらから求めるものを提示していきましょう。

基本的に、名刺に記載する内容について具体的なガイドラインが記入欄に書いてありますので、それに沿って必要な事項を埋めていきましょう。とにかく具体的に、誰がどのような肩書の名刺を求め、その中に伝えるべき情報をどれだけ盛り込むか、名刺を渡すことでどんなコミュニケーションを生み出すか、想像しながら楽しくやりましょう。

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この点で面白いのはデザインのニュアンスを伝えるためのスライダーがある点でしょうか。

しかしデザインについても必要になる情報は自分の言葉で伝えることが大事だと感じます。実際に言葉にしておくことがこの後採用の判断をする際に根拠として必要となってくるからです。
なるべく伝えるべき情報が小さな紙面に効果的に配置されているか、そして私自身の持つ雰囲気を読み取って伝えてもらえるか。これは小さな名刺だからこその面白みなんですよね。

3.依頼報酬は作業量から概算して提示しましょう

ランサーズの発注では基本的なプランが4種類用意されています。最低提案数が保証されているプランもありますが、今回私は保証がない、21,600円のベーシックプランを選択しました。

この場合当選し実際にデータ制作をしていただく方への報酬は12,800円となります。きちんと自分を伝えるためにできることはしたので提案が集まらない事はないだろうと思いつつ、実際にデザイン作成までのやり取りも含めた作業量を考えると一番安いエコノミープラン(報酬8,640円)は安すぎるのではないか…と思ったのがこのプランを選んだ理由です。

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ちなみに法人のロゴデザインや使用ルールまで含めたデザインをしてもらうと安くても5万円からかかると言う事ですので、今回は名刺だけとはいえ自分自身の事業のベースになるデザインを決めることを意識して、そのためにかかる作業量を予想し報酬額を決定するべきだと思います。

4.名刺のデザインコンセプトを伝える画像を添えましょう

また、提案が集まるものにするためにはデザインコンセプトがわかりやすいものがいいのではないかと思います。その点でいえば、私が住んでいる北陸・富山の地域性を考えてもらいたいという要望を出し、さらに自分自身で描いたイメージキャラクターを添付画像として示した事が分かりやすくて良かったのかなと感じています。

キャラクターについては最初は名刺に載せるつもりがなかったのですが、最終的には上手にまとめてもらい、載せていただくことができました。

どのような形にせよ、自分自身をよく表す写真や仕事の内容などを画像で示すことはとても意味があると感じます。デザイナーさんにまとめてもらえればいいので、こちらから出す画はどんなレベルのものでもいいんです。
ビジュアルも含めた個性をいかに提案できるか、そうでなければ名刺をデザインしてもらう意味はないですからね。

提案を受ける側に立って

今回、結果として10日間の募集で33案の提案をいただくことができました。より高いプランの最低提案数保証が15案ですし、内容面でも悩ましいほど高いクオリティのものが集まったので、ある程度成功したのではないかと思います。

同じ価格帯の提案数が多くて20件程度の様子なので、出来上がりをイメージしやすかった分提案が集まったのかなと感じています。

自分が受注する側に立つ時も、どれだけ受注する側に対してコミュニケーションを取るつもりがあるのかと言う事を自然と考えるようになるはずです。そして、受注してからのやり取りも含めた仕事量を想定し、その仕事量に見合った報酬の仕事を探すアンテナを磨くことにもなるでしょう。

さて、次回はこれだけの提案を受けてどのように当選案を選んだのか、その過程についてまとめていきたいと思います。

→更新しました!多数の提案から光る名刺デザイナーの選び方|ランサーズで個人名刺を作成する方法」(2016.04.12)