コンストラクションマネジャーの求人転職事例と年収について教えます

建築系のコンサルタントともいえる、プロジェクトマネジャーやコンストラクションマネジャーという仕事は、設計事務所やゼネコンの設計部や施工出身者が転身するケースがほとんどです。

フリーランチを通じてコンストラクションマネジャーに転職される方も、相談に来られたときはコンストラクションマネジメントのことをご存じなのは半分くらいで、実態まで把握している方はほとんどいません。

この記事では、意外と知られていない設計者・施工者からコンストラクションマネジャーに転職する方法や年収レベルについて解説しています。

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コンストラクションマネジャーの求人転職は、転職エージェント経由がほとんど

組織設計事務所やゼネコンが自社サイト経由での募集もさかんに行っているのに比べ、コンストラクションマネジャーの求人は、転職エージェント経由での募集がほとんどです。

転職エージェント経由での転職ルートが多い理由として、3つの点があげられます。
1つめは、コンストラクションマネジャーという仕事がまだまだ一般的ではないので、自社ホームページから働き手に対してコンストラクションマネジャーの魅力を伝えきれないためです。

2つめは、採用側の企業が大量の応募者の適性の見極めよりも、厳選された候補者から採用を希望するためです。
CM会社の実態を紹介した「絶対に成功するコンストラクションマネジメント会社への転職、求人の探し方」の記事にもあるように、コンストラクションマネジメントの会社の規模は最大手でも200名規模で、まだまだ少数精鋭の会社です。

公募して応募者全員と面接するようなリソースを割ける会社はほとんどありませんので、転職エージェントを活用してフィルタリングしている実態があります。

3つめは、コンストラクションマネジャーへの転職が設計者や施工者からの異業種からの転職になるためです。
転職により設計や施工という職種から離れることになるため、自分の経験がコンストラクションマネジャーの適正とマッチするのかを独力で決断するのを不安に感じられる方は多くいらっしゃいます。

応募を検討している段階で実態を知っている転職エージェントに頼る傾向もあるようです。また、相談者の適正を見極めて、転職エージェントから勧められるパターンも多いのではないでしょうか。

コンストラクションマネジャーへの転職事例をお知らせします

コンストラクションマネージャーには、どんなキャリアの方が転職できるのでしょうか?
これまでコンストラクションマネジャーに転職された方の主要なパターンをまとめました。

組織設計事務所からPM/CM会社への転職

マネジメント系のコンストラクションマネジャーは、組織設計事務所出身者がいちばん多いです。

組織設計事務所出身者がコンストラクションマネジャーへと転職するのは、一般的なルートと言えます。

組織設計事務所の売上ランキングの上位20位くらいまでの設計事務所出身者は、どこのCM会社でもよく見かけます。
年齢的には20代後半から40代前半まで、チャンスがあります。

ゼネコンからPM/CM会社への転職

技術系のコンストラクションマネジャーは、ゼネコン出身者がいちばん多いです。

施工管理や積算・調達部門出身者は、大手5社や準大手ゼネコンなど、いろんなゼネコン出身のコンストラクションマネジャーがいます。

施工経験者は30~40代の転職市場での価値が高まった時点で動くパターンと、50代後半~70代のシニア層と2つの大きなトレンドがありますが、年代問わず求人があります。

ゼネコン設計部からの転職は、大手5社の方と戸田建設や前田建設などの準大手ゼネコン出身者が中心です。

ゼネコン設計部の方がコンストラクションマネジャーの適正がないわけではなく、現在恵まれた環境にいるので、新しい仕事にチャレンジに踏み切る方がまだまだ少ないからです。

設備・構造事務所からPM/CM会社への転職

独立系の設備事務所や構造事務所でクライアントと直接打合せをする立場にあったエンジニアは、マネジャーとしての素養もある可能性が高く、どこのCM会社でも重宝されています。

アトリエ事務所や小さい設計事務所からPM/CM会社への転職

アトリエ事務所からの転職事例も複数あります。

隈事務所などで海外プロジェクトを経験し、外資系のCM会社や投資会社の不動産部門などへ転職するパターンがあります。
海外プロジェクトを経験した方は、プロジェクトマネジメントに近い係わり方を自然にしているケースがあるためです。

もう1つのパターンは、オフィスや医療などの用途に特化した設計事務所を経験し、30前後に中堅のCM会社に行くパターンです。
若いうちからクライアントとの折衝をこなしてきた設計者は、規模が小さい設計事務所出身でも重宝されているように感じます。

発注者からPM/CM会社への転職

CRE戦略やLCM系のCM業務においては、発注者にいた経験は活きます。
この場合の発注者とは、ホテル運営会社やメーカー、インフラ系の会社など、多くの施設を保有、もしくは運営している会社をさします。

コンストラクションマネジャーの仕事は新築の大型プロジェクトだけでなく、クライアントが保有する施設全体のマネジメントを支援する仕事も増えています。
発注者にいて経営判断を仰ぐためのロジックを知っている方などは、CM会社にも適正があるようです。

海外経験者

海外経験者で建築業界で経験を積んだ方は、どこの会社でもニーズがあります。
しかし、建築とビジネス英語のスキルセットは転職市場では高く評価されるので、日系のCM会社だと年収テーブルが合わないケースがほとんどです。

外資系のCM会社や不動産投資会社のCM会社などであれば、あなたの市場価値に見合った給料を手にすることができるでしょう。

その他

プロパティマネジメント会社からの転職もあります。オフィス移転や改修工事を数多く経験してきた方は、活躍の場が用意されています。

コンストラクションマネジャーへの転職事例

気になるコンストラクションマネジャーの年収は?

コンストラクションマネジャーの年収は、組織設計事務所に比べても高いです。
大手CM会社の年収レベルは、準大手ゼネコンや日建設計とNTTファシリティーズ以外の大手組織設計事務所の給料よりも高い傾向にあります。

とはいえ大手ゼネコンクラスや日建設計クラスの給料を払えるCM会社は、大手の中でも最大手の会社くらいでしょうか。
ただし、施工管理出身の技術者はどこのCM会社も困っているので、時期によっては前職同等の給料は確保できるでしょう。

また、シニア採用にも積極的ですので、シニアで元いた会社に再雇用も1つの選択肢とは思いますが、これまでの経験を活かせるCM会社に転職するのもよいのではないでしょうか。

入社後も年収はあがる?年次評価は適正?

初期提示年収が高くなかったとしても、年次評価はどこのCM会社もフェアに行われている印象があります。
組織設計事務所やゼネコンのように入社年次に準じて年収が決まるのではなく、成果に応じて適切な給料が支払われている実態があります。

PM/CM市場が伸びているため、売上が伸びている会社が多く、ボーナス支給額も多いようです。
若手が活躍できる業界なので、若くても1000万円以上貰っているコンストラクションマネジャーも数多くいます。

コンストラクションマネジャーは大変な仕事ですが、やりがいもあります。ただ、どんな会社があるのか、どんな仕事をするのかは実際にCM業務に精通している人でないと説明できない部分もあります。

コンストラクションマネジャーを目指したい方や転職を検討されていてもっと具体的な話を知りたい方は、ぜひフリーランチのキャリア相談をご活用ください。
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