宅建士試験が本番で5点免除になる登録講習の内容や申込方法を解説

宅建士(宅地建物取引士)試験には、事前に登録講習を修了することで宅建士試験の本番で5点免除扱いになる仕組みがあります。

この記事では宅建士試験が5点免除になる登録講習に申込む上での注意点や役に立つ情報をまとめました。

主に、登録講習の内容や受講スケジュール、登録講習の申込み方法、インターネットで試験の5点免除に申込む際の注意などを解説しています。

登録講習(5点免除講習)の概要と費用などについて

登録講習は実用的な宅地建物取引の知識や紛争の防止に必要な知識などの習得を目的としている講習で、宅地建物取引業に従事している人が受講することができます。

登録講習は受講して修了試験に合格すると、宅地建物取引士(以下宅建士)試験の5点免除に申込むことができるようになります。

このことから登録講習は通称「5点免除講習」「5問免除講習」と呼ばれています。

登録講習は資格学校などの登録講習機関が開講しており、以下のような手順での受講が一般的です。

1.通信教育での学習
2.スクーリング(対面での講義)
3. 修了試験

また、登録講習の受講費用は1万円から2万円の場合が多いようです。

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登録講習の受講資格

登録講習を受講するには以下の2つの条件を満たしている必要があります。

1. 宅地建物取引業に従事していること
2. 登録講習受講期間内で有効な「宅建業従業者証明書」を所持していること

宅建業従業者証明書の有効期間が登録講習申込み日から修了試験実施日までを含んでいない場合は無効となるので注意が必要です。

登録講習の受講の流れと各資格学校での開講時期

登録講習の一般的なスケジュールと代表的な資格学校の登録講習の申込み時期について解説します。

登録講習の受講から宅建士試験の5点免除に申込むまでの流れ

一般的な登録講習の受講の流れは以下のようになっています。

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登録講習の申込み開始時期は資格学校によって幅があり、試験の前年度から登録講習の申込みとスクーリングができる場合もあります。

申込みが遅くなると登録講習の定員が埋まってしまう事があるため、早めの申込みをおすすめします。

また、登録講習を修了すると交付される登録講習修了者証明書は3年間有効です。

登録講習を修了した日から3年以内に実施される宅建士試験の5点免除に申込めます。

2017年の各資格学校での登録講習の日程

登録講習は登録講習機関によって開講の時期が違います。

参考までに2017年の主要な資格学校における最も早いスクーリングの時期と、申込み締め切りを挙げました。

登録講習機関 スクーリング日程(2017年) 登録講習申込締切り
総合資格 4月17日・4月18日 2月13日
日建学院 4月5日・4月12日 1月27日
TAC 5月上旬~中旬の2日間 2月21日

早い時期のスクーリングは4月や5月に行われ、スクーリングの2~3ヶ月前に申込みが締切られています。

登録講習の内容と宅建士試験から5点免除される項目

登録講習で学習する内容と、宅建士試験で5点免除される項目について解説します。

登録講習の内容

登録講習で学習するのは以下のような内容です。

・宅建業法について
・宅地建物取引の紛争の防止について
・建物や土地について
・宅地や建物の需給について
・宅地や建物の調査について
・宅地建物取引の税務について

一般的には2ヶ月程度の通信教育を受けたあと、2日間のスクーリング(対面の講義)と修了試験を受けます。

登録講習によって宅建士試験から5点免除される内容

登録講習を修了し宅建士試験の5問免除に申込むと、宅建士試験の試験から最後の5問が免除されます。

問題番号 科目 内容
1-14問 権利関係 民法など
15-22問 法令上の制限 都市計画法、建築基準法など
23-25問 税、不動産鑑定評価など 不動産取得税、地価公示など
26-45問 宅建業法 宅建業法、瑕疵など
46-50問 5点免除科目 景品表示法、統計、土地・建物など

登録講習申込みから宅建士試験の5点免除申込みまでのスケジュール

宅建士試験の申込みは郵送申込みとインターネット申込みがあります。

郵送申込みとインターネット申込みでスケジュールが異なるため注意が必要です。

時期 郵送申込みの場合 インターネット申込みの場合
~3月頃 登録講習受講申込み 登録講習受講申込み
~6月中旬 登録講習修了
~6月末 登録講習修了
7月1日 宅建士試験申込み受付開始 宅建士試験申込み受付開始
~7月15日 試験元に修了データが送信されている
7月15日 インターネット申込み締め切り
~7月31日 登録講習修了者証明書が交付されている
7月31日 郵送申込み締切り

宅建士試験の5点免除に郵送で申込む場合の詳細

郵送申込みで宅建士試験の5点免除に申込む場合、登録講習修了者証明書を願書に貼付けて郵送します。

そのため、申込み締切りまでに登録講習修了者証明書が手元にあれば郵送申込みに間に合います。

宅建士試験の5点免除にインターネットから申込む場合の詳細

インターネット申込みで宅建士試験の5点免除に申込む場合、登録講習を修了した」というデータが試験元である不動産適正取引推進機構に届いている必要があります。

データの送信に時間がかかるため、登録講習を受ける時期によっては5点免除のインターネット申込みに間に合わない場合があり、注意が必要です。

宅建士の5点免除に申し込んだ女性のイメージ

早めに登録講習受講を申込むメリット

インターネット申込み、郵送申込みともに早めに登録講習受講を申込むことで、宅建士試験を希望の試験会場で受験できる可能性が大きくなります。

多くの場合、宅建士試験の試験会場は申込みの先着順で決まるため、希望の会場で宅建士試験を受験するには7月早々の試験申込みが必要です。

7月初めまでに登録講習を修了し、宅建士試験の5点免除に申込める状態でいるためには遅くとも3月頃までに登録講習受講を申し込んでおく必要があります。

資格学校によっては前年度から登録講習を開講している場合があるので、早めの申込みをおすすめします。

インターネットで宅建士試験申込みが出来ない講習について

インターネット申込みの締切りまでに登録講習を修了したというデータが試験元である不動産適正取引推進機構に送られていない場合、インターネット申込みでは宅建士試験の5点免除には申し込めません。

6月中旬以降に登録講習を修了した場合、インターネットでは宅建士試験の5点免除の申込みができない可能性が高いです。

このようなスケジュールの登録講習は「インターネット申込みができない講習」と呼ばれており、試験元である不動産適正取引推進機構のホームページにリストアップされています。

・「(参考)2017年度のインターネット申込みができない講習のリスト」

宅建士試験の登録講習機関の紹介

2017年度現在の登録講習機関の一部を以下に示します。

・TAC
・東京リーガルマインド
・総合資格
・日建学院

これらの資格学校は、全国に展開しており首都圏にも多く開校しています。登録講習を受講する際の参考にして下さい。

登録講習機関は以下の国土交通省のサイトからも確認できます。

・「(参考)2017年度の宅建士試験の登録講習機関」

早めの登録講習申込みで宅建士試験へのアドバンテージが得られます

登録講習を修了して宅建士試験の5点免除が受けられれば、合格への大きなアドバンテージが得られます。

3月頃までに登録講習に申込み、7月初めに宅建士試験に申込みができれば、希望の試験会場で受験できる可能性が上がります。

宅建士試験の5点免除に郵送で申込む場合、7月末までに登録講習修了者証明書の発行を受けていれば、宅建士試験の郵送申込み受付に間に合います。

宅建士試験の5点免除にインターネットから申込む場合は6月中旬までに登録講習を修了している必要があります。

インターネット申込みができない講習は事前に公表されているので、直前で困らないように早めのチェックをおすすめします。

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また、宅建士試験の申込み方法や宅建士試験の内容については以下の記事に詳しくまとめています。
・「宅建士試験の受験スケジュールや申込み方法を解説」
・「宅建士試験の出題形式や科目などの内容と合格率を解説」