大手・準大手ゼネコンの東急建設や三井住友建設における建築事業の特徴や違いを紹介

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日本には大小様々な総合建設会社、いわゆるゼネコンが存在します。一般的には、売上高1兆円以上をスーパーゼネコン、売上高3000億円以上を準大手ゼネコンと呼んでいます。

この記事では、売上高3000億円以上の大手・準大手ゼネコンから、東急建設・三井住友建設・五洋建設・フジタの4社の会社概要や建築工事・建築設計の関する実績や取り組みを紹介します。

スーパーゼネコンについては「スーパーゼネコン大手5社の比較と各社の強みを建築部門を中心に紹介」をご覧ください。

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大手・準大手ゼネコン各社の規模、建築部門の売上比率

一般的に準大手ゼネコンの定義は売上3000億円以上といわれていますが、今回ご紹介する大手・準大手ゼネコンの規模は、単体での売上が3,000億円以上〜5,000億円程度、社員数が2,000〜3,000人になります。

全体的な各社の規模感は上記の通りですが、建築部門の売上比率においては各社で違いが見られます。トップの東急建設は77.3%と高めですが、マリコンと呼ばれる五洋建設は47.4%と他社に比べて低めです。

年度毎にある程度違いが出る部分ではありますが、建築部門の違いや特徴を知るための基本的な指標として押さえておくと良いでしょう。

また、「戸田建設や前田建設工業など、大手・準大手ゼネコン4社の建築分野の実績や違いを紹介」と本記事で取り上げたゼネコンの中で、建築部門比率が70%を超えている大手・準大手ゼネコンは戸田建設、長谷工コーポレーション、東急建設の3社だけです。

大手・準大手ゼネコン各社の売上や建築比率

ゼネコンの中でも地域密着型の取組みが特徴的な東急建設

東急建設は単体での売上高がおよそ2,900億円で、2016年3月の社員数は2,412人です。また、建築部門の売上高比率が77.3%で、他の大手・準大手ゼネコンと比較して高い数値です。そして、東急グループに属するゼネコンという特徴があります。

東急建設は東急グループ系のゼネコンであることから、必然的に東急グループと密接な繋がりを持つプロジェクトが多いです。近年では渋谷再開発プロジェクトにも大きく関わっていますが、これまでもSHIBUYA109やQFRONT、渋谷マークシティーなど、渋谷のランドマークを数多く手がけているゼネコンです。

おそらく、これまで東急グループが関わってきた開発地域にも継続的に関与して行くことが予想されます。そういう意味では、他の大手・準大手ゼネコンと違い、地域密着感の強いゼネコンです。

ゼネコンとして継続的に街に関わって行きたい建築設計者や技術者の方には選択肢の一つになるでしょう。

東急建設の建築事業のイメージ

旧財閥系2つのグループの流れを汲むゼネコン、三井住友建設

三井住友建設単体での売上高がおよそ3,200億円で、2016年3月の社員数は2,552人です。

三井住友建設は、三井グループ系だった三井建設と、住友グループ系だった住友建設が合併し、2003年に発足した大手・準大手ゼネコンです。建築部門の売上高比率は61.6%で、他の大手・準大手ゼネコンと比較して平均的です。

建築系の実績としては、三井アウトレットパークやららぽーとなど三井不動産関連のプロジェクトが目立ちます。また、三井グループ・住友グループ共に分譲マンション事業を行っている影響か、三井住友建設ではSuKKiTシリーズという集合住宅システムを発表しています。

これは、建築の階数や高さ、免震構造の有無に応じて、梁の無いバルコニー側の専有部開口や外周の柱をスリム化するなど合理的に空間の開放感と自由度を担保する集合住宅システムで、いくつかのバリエーションがあります。こちらは2015年度のグッドデザイン賞を受賞しており、三井住友建設が力を入れているプロジェクトの一つです。

2つの旧財閥系グループの名前を冠している点が三井住友建設の持つ最大の特徴であり、今後の取組みにも大きく影響していくと考えられます。

 

臨海部に大きな実績を持つゼネコン、五洋建設

五洋建設は単体での売上高がおよそ4,600億円で、2016年3月の社員数は2,522人です。五洋建設はマリコンと呼ばれ、他の大手・準大手ゼネコンと比較しても臨海部に大きな強みを持つ特徴的なゼネコンです。

また、国内外の土木・インフラ事業が好調と言う事もあり、売上高に関しては大手・準大手ゼネコンの中でもトップクラスです。一方、建築部門の売上高比率は47.4%と低めです。

建築系の実績では、横浜のカップヌードルミュージアムの設計施工を担当しています。これは施設監修にアートディレクターの佐藤可士和氏が参画しているプロジェクトで、筆者としては、建築の担当が五洋建設と知り意外に感じました。

また、建築部門の純粋な売上高でみれば、他の大手・準大手ゼネコンと遜色はありません。更に売上を細かく見て行くと、2015年度の国内土木事業売上が約1,400億円、国内建築事業売上が約1,600億円となっており、国内では建築事業の売上比率の方が大きいです。

逆の見方をすれば、海外土木インフラ事業が好調と言う事ですが、海外土木インフラ事業の増加に伴い海外建築事業の売上も伸びているので、海外事業に携わりたい建築系設計者や技術者の方が活躍する機会は増えていくと考えられます。

大手・準大手ゼネコン、建築事業の違いや特徴がどこにあるのか意識しよう

大和ハウスグループのゼネコン、フジタ

フジタは単体での売上高がおよそ3,100億円で、2016年3月の社員数は2,856人です。

現在のフジタは2013年に旧フジタが大和ハウス工業の子会社となり、2015年に旧・大和小田急建設と合併して生まれた大手・準大手ゼネコンです。そういった経緯もあり、現時点の建築部門の売上高比率データを用意できませんでしたが、元々建築比率の高いゼネコンです。

他の大手・準大手ゼネコンと比較した時の一番大きな違い・特徴は、やはり大和ハウス工業の子会社であるという点でしょう。現在は大和ハウス工業と協力体制の中で独自の技術開発を行っています。ただ、現体制になってから間もないので、大和ハウスグループとしての本格的な成果はこれからとなるでしょう。

また、フジタは元々、土地区画整理事業や市街地再開発といった都市再生事業に強みを持つゼネコンです。近年の実績としては、土地区画整理事業による千葉県津田沼の奏の杜があります。このプロジェクトでは自らを「街づくりコーディネーター」と位置づけ、建設工事後もエリアマネジメント組織の立ち上げや運営に関わっています。

また、都市再生の実績は公式ホームページに多数掲載されているので、ゼネコンが主体となって取組む土地区画整理事業や市街地再開発に興味のある方は参考にすると良いでしょう。

大手・準大手ゼネコン、建築事業の違いや特徴がどこにあるのか意識しよう

自分の未来の職場と考えたとき、大手・準大手ゼネコンでは、建築事業内のどこに違いや特徴があるのか、を意識する事が重要です。

東急建設は建築の売上が大きく、地域に密着した取組みに他社との違い・特徴があります。また、東急グループという強もあります。

三井住友建設は集合住宅への取組みに特徴が見られ、また、2つの財閥系の流れを汲むゼネコンであるため両グループに関係のあるプロジェクトが多いと推察できます。

五洋建設はマリコンと呼ばれ、大手・準大手ゼネコンの中でも売上が好調です。また、建築事業の売上高の点では他社に比べて遜色ありません。

フジタは元々都市再生事業に実績のあるゼネコンでしたが、大和ハウスグループという特徴的な立ち位置になった事で、今後もその動向が注目されます。

ゼネコンで建築に関わりたい、または、転職を考える建築技術者の方は、各社の違い・特徴を理解した上でアプローチしていきましょう。

フリーランチでは、キャリア相談サービスを通じ、建築技術者の経験が最大限活かせる形での転職相談や、長期的なキャリアに対するアドバイスを実施しています。ご活用下さい。

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